けっしん

あけがた せみが しずしず あらわれ

「おまちどおさま」と殻を脱ぎはじめた

眠さもわすれ 見つめると

「この殻はなあ 生まれ変わるための『じかん』の家さ」

よいしょっと羽を抜き出し せみ 私をみて

「あんたも生まれ変わりたいのかい?」

・・・どきっ・・・

殻をかぶっているのを見破られたか

しかし どうやったら?

「決心するんだよ いっしょうけんめい」

ひとりで行かなくちゃならない道があるんだ

いま歌わなきゃ いつ歌う?

歌いきったら死にます と 飛び立ったせみを

空は しっかり抱きよせ

見えないところで涙をながした

              けっしん/工藤直子

けっしん

セミは7年間土中暮らし

地上に出てもたった1週間の命。

人間界からみたら効率悪い

彼らにとったら実は効率がいい

敵から身を守って、今だ!っていうタイミングで

決心して新しい世界へ飛び立つ。

物事をいろんな方向からみたら

蝉の気持ちもよくわかる。

そのものになりきって、溶け込んで

一体となっている工藤さんの詩はとっても素敵だ



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